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プロポーズのしかた・うけ方

なぜ、愛の告白のまえには、この重苦しい沈黙の何分間かが必要なのか?
いや、自然に生みだされるのか?

ついに愛を告白しなかった話。

こんな話があるのです。
ある男が、ある女優に心の底から恋をしました。今日はいい出そうか、明日こそプロポーズしようと、
その機会をねらっているうちに、ある日のこと、とうとう彼は彼女を半日郊外にさそい出すことに成功しました。
ふたりは、町はずれで自動車を降り、静かな田園や森林の中を歩きました。ところが、さいしょふたりきりで自動車にのってドライブをやりだしてから、
この美しい女優はまるで何かにつかれでもしたかのように、ウキウキと、世間のこと、劇場のこと、演劇のこと、等々をつぎからつぎと、のべつ幕なしにしゃべりまくったのです。
男は女の話をききながら、これが終って、しばらく話が途切れでもしたら、その時こそ、自分の意中を率直にプチまけて、
プロポーズしようと待ちかまえているのですが、lさて彼女は中々その機会を彼にあたえないのです。
ひとつの話がおわれば、女はまたもや別の話をながながと語りはじめるのです。男はこの貴重なふたりきりの時間がこんなふうにして失われてゆくのにあせりを感じながら、
それでも「もう少し、もう少し」と女のくちもとをながめていました。

出典:安心 出会系

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